運指表にも見やすいものとそうでないものがあります。出来るだけ分かり易いものを探して生徒に渡して下さい。
金管楽器の運指は単純なので数日で覚えられます。数日で覚えるのが当然だと指導者が考えていれば楽譜の上下に数字を書かせたりすることはないでしょう。
運指表の内容は
倍音表と同じでそれを音程順に並び替えたものです。倍音との関係がわかりやすいような
運指表を書いてみました。
金管の中でも
ダブルホルンはF管、B♭管の両方の運指を覚えるようにしましょう。
木管楽器の運指はちょっと時間がかかるでしょう。
ここにはファゴット以外の運指表は書けません(ファゴットの運指表のPDFファイルは下からダウンロードできます)が、フルート、サックス、クラリネットは教則本等に分かりやすくイラスト化された運指表がついています。また、ネット上にもいくつかの運指表があります。
フルートは3オクターブの音域の内、2オクターブ程は息の角度のコントロールでオクターブの上下の音を吹き分けます。
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サックスは普通2オクターブ半程の音域
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で、低い2オクターブは(最低音域を除いて)オクターブキー以外、同じ運指でオクターブ上下の音を出すことが出来ます。
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クラリネットの音域は3オクターブ以上で、吹奏楽で使われるのは左の音域くらいですが、楽器の構造の違いからオクターブが同じ運指になることはありません。
その中で最低音のミから中音のファまで
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と中音のシから高音のドまで
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のそれぞれの音(下の表の同じ小節の音)は左手親指のキー(クラリネットではこのキーのことをレジスターキーと呼びます)以外は同じ運指です。
クラリネットを吹き始めた生徒にまず覚えて欲しい基本的な運指のルールは
このページを見てください。
ファゴットの運指は、楽器によってキーの数が違ったり基本となる運指では音程が悪い(楽器によって最適な運指が違う)事も多く、他の木管楽器よりもずっと複雑です。
キーの数も多いので運指表だけで指を覚えるのは難しいかもしれませんが、初めての先生や生徒にもわかりやすいように標準的な楽器のキーを出来るだけ図式化して運指表(試作品PDFファイル)を作ってみました。
ファゴットの音域はもっと広いのですが、ここでは最低音のBbから高いBbまで
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書いています。小学生にはBbまでも必要ないと思います。
ファゴットの運指表(PDFファイル)
ファゴットの白紙の運指表(PDFファイル)
ただ、この表にあるキーが学校の楽器に付いてなかったり、逆に学校の楽器に付いているキーがこの表には書いてないということもあると思います。まだ、試作品なのでお気づきの点がありましたらお知らせください。
どの楽器でも一人一人に運指表を渡して、必要な時にいつでも見ることが出来るようにしましょう。完全に覚えるまで何度も見て、自分で覚えるように指導し、先生は木管の特別な替え指等を除いて教えないようにしましょう。