<金管楽器の管理>


 金管楽器の場合は凹み、ピストン(トロンボーンの場合はスライド)の動き、つば抜きのコルク・バネ等に注意してください。
 各チューニング管にも水が溜まりますから、練習中や練習後に全部の管を抜いて水を出すように指導してください。長い間動かさないとチューニング管が固まって動かなくなってしまいます。
 どの部分の管が抜けるのかを知らない生徒もたくさんいます。最初は抜ける管を実際に全部抜いて説明する必要があります。
 チューバやホルン等はつば抜きからだけでは管内の水を全部出す事が出来ません。楽器全体を何度か回して管の中の水を全部出す必要があります。
 練習の合間の休憩中に、御菓子などを配ったりするのは止めてください。買ってから1年も経たない楽器のチューニング管が次々と固まってしまう学校があって、初めは理由が分からなかったんですけど休憩時間に飴などを配っているのをみてこれが原因だと気がつきました。御菓子の糖分が固まってチューニング管が動かなくなっていたんです。

 マウスピースを落としてシャンク(楽器に入る部分)が変形しているのをよく見かけます。修理するのと同時に落とさないように何度も注意してください。
 注意する時にマウスピースの値段も話しておくと扱いが少しは慎重になるかもしれません。

 練習の前には必ずピストンにオイルをさしましょう。ピストンを3本(4本)とも半分ほど抜いた状態でまとめてオイルをさすと早く済みます。4番ピストン
 全部のピストンをまとめて抜いてしまうと元に戻す時に入れ間違えることがあります。それぞれのピストンにはそれぞれ番号が表示されているのですが、間違って入れると空気が通らなくなって音が鳴らなくなります。それに気付かず、長い間鳴るはずのない楽器で練習している気の毒な生徒を何度も見ました。ちゃんと吹ける状態の楽器を知っていて、途中でおかしくなったのなら気付くでしょうが、最初に渡された楽器が鳴らない状態だと気付かなくても当然でしょう。これも指導者の責任だと思います。

 マウスピースに近い部分の管(マウスパイプ)の内側はよく汚れるので、時々掃除しましょう(練習の頻度によって1〜2週間から1学期に一度程度)。トランペットやトロンボーンは掃除棒にガーゼを巻いて、コルネットやホルン、ユーフォニアム、チューバ等はフレキシブルクリーナで掃除します。
 トロンボーン用のスワブ(掃除用の布に、先に重りのついた長いヒモを付けたもの)もあってこれを使うとスライドの内側を一度に掃除できます。ユーフォニアムやチューバ等の曲がったマウスパイプも簡単に掃除できますが、太さの合わないものを無理に通そうとして管の途中で詰まらせてしまうこともありますから、十分注意してください。

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