<18. 演奏の機会を作る>

 何も目標がなくては練習にも熱が入りません。バンドの目標といえば人前で演奏することでしょう。
 演奏できる機会があれば逃さず演奏し、機会がなければ自分たちで作りましょう。
 すぐにできそうなのは楽器を演奏している生徒の保護者や友達を集めての演奏会です。演奏する側の人数が少なければ音楽室を会場にしても演奏会ができます。
 どんなに小さな演奏会でも一曲だけの演奏ということはないので何曲かは用意することになるでしょう。各楽器ごとに演奏したり、小編成のグループでの演奏等を入れるとメンバー同士の刺激にもなります。上手に吹ける生徒がいればソロの曲を入れてもいいでしょう。
 入学式、始業式、終業式、卒業式、運動会等で校歌を歌う機会があれば、バンドで伴奏しましょう。
 一曲でも多く演奏するとバンドはよりうまくなります。また、同じ曲をいろいろな場所で演奏するのもいい経験になります。
 学年の終わりにはその年度に練習した曲を全部並べて演奏しても楽しいでしょう。前に演奏した時よりいろいろな面で進歩しているのがわかるかもしれません。

 一つの学校だけでなく近くの小学校との合同演奏や、校区の中学校、他のグループとの共演も計画してみて下さい。
 合唱とバンドのコンサートというのは案外少ないように思います。クリスマスに合唱とバンドでコンサートというのもいろいろな曲が考えられます。

 ヨーロッパのブラスバンドでは家族三代が一つのバンドで吹いているということもあるようです。日本でも小学校のバンド活動が始まって60年以上、これから二代、三代で一緒に演奏する機会が増えてくればこういうバンド活動が本当に市民権を得てくるでしょう。
 演奏会を計画し実現するということは演奏以外の面でもなかなか大変ですが、生徒にとっても指導者にとってもそこから得るものは大きいと思います。

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