<金管楽器の運指表>

 
   全金管楽器共通で、吹く人に近いピストン(ロータリー)から1、2、3と番号を付けています。それぞれ人さし指、中指、薬指で押さえます。0はどのピストンも押さえません。
 トランペット、コルネットとEbコルネット、アルトホルンは実際に出る音は違いますが、楽譜と指の関係は同じです。
 ヨーロッパのブラスバンド式移調譜ではバリトン、ユーフォニアム、E♭とB♭のチューバも同じ運指で、トロンボーンは各段の左から1、2、3・・・7ポジションです。
 各段の1小節目、2小節目、3小節目と見比べてもらうとわかりますが、金管楽器の運指というのは、半音づつ低くなるように管を組み合わせて、倍音の間をつないでいるだけのものです。ですから、0→2→1→12(3)→23→13→123という指の順番を覚えればトランペットからチューバまで共通で、リップスラーや半音階の練習が出来ます。
 ト音記号で書かれている金管楽器の基本的な音域の運指表です。





 ホルンにはF管とB♭管の楽器がありますが、どちらの楽器もF管の移調楽器として扱います。B♭シングルのホルンしかない学校でトランペットと同じ様に指を覚えて楽譜を移調しているところもありましたが、将来ダブルホルンを使うようになった時に困りますので、最初からF管と考えて指を覚えてください。

 B♭管の倍音をin F の楽譜で書いた表です。B♭管のホルンはトロンボーンやユーフォニアムと管の長さが同じなので、倍音も同じです。



 各段の左端のB♭管の倍音から右に半音ずつ下げて運指表を書いてみました。
 2段目の倍音は音程の問題からあまり使われません。
 B♭シングルのホルンには親指で押さえるもう一つのロータリーが付いています。これはゲシュトップ(ストップ)と呼ばれる、右手をベルの中に深く入れて音色を変える吹き方の時に音程を調整するためのロータリーで、それ以外ではあまり使いません(普通このチューニングスライドは2段になっていて音程補正のための替え指に使うこともあります)。




Fシングルホルンの倍音と運指表です。








 F管とB♭管のシングルホルンを合わせた楽器がダブルホルンです。
 ダブルホルンの簡単な説明と運指はこちらを見てください


 下はユーフォニアムとトロンボーンの基本的な音域の運指とポジションの表です。
 ユーフォニアムやチューバの4番ピストン(ロータリー)の説明はこちらを見てください。

 トロンボーンの#の付いているポジションはそれぞれの本来のポジションより2〜3センチくらい短め(高め)の位置です。耳でよく確かめて覚えてください。少しでも短い管(近いポジション)を使う方が発音が確実(プルンといいにくい)なのでトロンボーンではGとF#はこの#の付いたポジションを使うのが普通です。





B♭チューバの基本的な音域の運指表です。





E♭チューバの基本的な音域の実音の運指表です。