スティックを一度振り下ろしてヘッドの反発(と手首、指のコントロール)を使って二度叩くのをダブルストロークと言います。
スティックを一度振り降ろすとヘッドの上で何度も跳ね返って、その跳ね返りがだんだんと早く、小さくなっていきます。
楽譜にするとこんな感じです。
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その最初の2回だけでスティックの動きを止める練習をするとダブルストロークの感じがわかります。
初めは、シングルストロークを左右それぞれ2度ずつ叩くことから練習しましょう。
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スティックを弾ませる感覚を覚えるためには、付点の付いたリズムを片手ずつ練習するのが役に立ちます。
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ダブルストロークに慣れるためにシングルとダブルを組み合わせる練習をします。
まず八分音符をシングルストロークで右左(左右)交互に叩きます。
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一拍目と三拍目の最初の八分音符だけをダブルストロークで十六分音符にします。ある程度テンポが速くなると手首は八分音符を叩いている時と同じ動きで、スティックの先がヘッドの上で自然に弾んでいるようになります。
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同じように一拍目と三拍目の裏拍だけをダブルストロークで十六分音符にします。
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一拍目と三拍目のそれぞれ二つのの八分音符をダブルストロークで(二つのダブルストロークと次のシングルストロークまでをセットにして5つ打ちと呼びます)
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三つの八分音符をダブルストロークで(7つ打ち)。
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四つの八分音符をダブルストロークで(9つ打ち)。
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六つの八分音符をダブルストロークで(13打ち)。
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このようにダブルストロークの数をだんだんと増やしていきます。
どのパターンも最初はゆっくりと練習してダブルの一打目と二打目の音量が同じになるように、またリズムが均一になるように気をつけて下さい。
音量とリズムの粒が揃ったらだんだんとテンポを上げていきましょう。
スネアのロールを適当にごまかしているバンドが多いようですけど、きちんと練習すれば小学生でも十分粒の揃ったロールができます。ある程度できるようになったら、無駄な力が抜けるように1〜2分間ロールを続ける練習もしてみましょう。途中で音量を変えるのもいい練習になります。
曲の中で出てくるロールはまず叩く数を決めてから練習しましょう。
叩く数はテンポによって変わりますが、マーチ・テンポの四分音符のロールなら、まず十六分音符として練習して、それをダブルにする9つ打ち
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二分音符のロールなら17打ちとして練習して下さい。
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このようにダブルストロークを続けていくロールをオープンロールといい、音の細かな粒が聞こえた方がいいマーチ等で使います。
ロールにはこの他にスティックを一度振り下ろして3度以上ヘッドの上でバウンドさせるクローズドロール(プレスロール)というのもあり、音の粒が聞こえないザーッという持続音が必要なときに使いますが、まず基本としてダブルストローク・ロールをよく練習して下さい。