<ブラスバンド式記譜>
イギリスのブラスバンド用の楽譜を買ったら、トロンボーンやユーフォニアムやバスまでト音記号で書いてあり、コンデンススコア(ピアノ譜の様に2段または3段にまとめたスコア)も実音より一音高く書いてあって戸惑っている先生もいらっしゃいました。
日本では吹奏楽団のことを今でもブラスバンド(ブラバン)と呼ぶ人もいますが、上に書いたブラスバンドは金管楽器と打楽器だけの合奏です。吹奏楽団のことは英語ではウインドバンド等と呼びます。
吹奏楽ではユーフォニアムにin C(実音)とin Bb(移調)の楽譜が入っていることがあります。楽譜に(B.C)と(T.C)と書かれていることもあり、B.C.はBass Clef(低音譜記号)、T.C.はTreble Clef(高音譜記号)でそれぞれ実音譜と移調譜になっています。
アルトホルンはアルトサックスと同じように楽譜より長6度低い音が出ます。
同じin EbでもEbコルネットは楽譜よりも短三度高い音が出ます。
in Bb のトロンボーン、バリトン、ユーフォニアムは、楽譜よりも1オクターブと一音(長二度)低い音が出ます。
in Eb のバスは、楽譜よりも1オクターブと長六度低い音が出ます。
in Bb のバスは、楽譜よりも2オクターブと一音低い音が出ます。
このように楽譜を移調してあるので、一つの楽器の運指を覚えればコルネットからアルトホルン(イギリスではテナーホーンと呼びます)、バリトン、ユーフォニアム、EbとBbのバスまで楽譜と指の関係は同じです。